かとう家の小ばなし

移住、しごと、森のようちえん、田舎暮らし、アウトドア

人生はトレードオフ。子育ても、地方移住も。

 

「人生はトレードオフ。いいとこどりなんてできない。」

 

最近、この言葉に救われている事がよくあるなあと思う。

今の暮らしの中で、私の指針の1つにもなっている言葉です。

 

トレードオフとは、何かを達成するために別の何かを犠牲にしなければならない関係のこと。いわゆる「あちら立てれば、こちらが立たぬ」に相当する。

引用:トレードオフ(とれーどおふ)とは - コトバンク

この言葉と出会ったのは、30代に入ってすぐ。
個人的に大好きで尊敬しているライフネット生命保険会社社長、出口さんを囲む小さな塾に参加する機会に恵まれた時のこと。出口さんからは本当に多くの学びを得たのですが、その中でも上に挙げた指針に救われたことは多く、そして今ますますそのことを実感しています。

 

今日は、日々の暮らしで感じるトレードオフに関する所感を綴ってみたいと思います。

 

長所と短所

特に子育てに関して思うのですが、「長所をのばして、短所をなくそう!」みたいな話をよく聞きます。

でもそれって無理なんですよね。長所と短所は共存しているんです。

例えば、自分の子どもが強い意志と、あることにのめり込むすさまじい集中力をもっていたとします。でもその反動で、思いどおりにいかなかった時に、泣き叫んで収集がつかなかったりする。

じゃあ、そこでその収集がつかない性格を直すように誘導したらいいかというと、もともともっていた、長所の強い意志も粘り強さも同時に失ってしまうかもしれないんです。

子育てしていると、収集つかなくなって困っちゃったなと思うことがあっても、あーこれはこのいいところの裏返しなのかもしれないな、と客観的に落ち着いて考えることができると、楽になる場面があります。

 

またマネジメントする立場になった時にも、トレードオフの考え方を理解していれば、相手の長所と短所を受け止めながら、適材適所でタスクを割り振ることができるでしょう。

 

出口さんは、人材を城の石垣に例えて表現していました。

石のゴツゴツをその人の長所と短所に例え、マネジメント層のやるべきことは、その石を適材適所に配置し、強い石垣(組織)をつくること。長所をのばして短所をなくすなんて無理。ただの丸い石になっちゃいますよと。

 

常に優先順位を考える

正直、移住して困ったことってあまりありません。

そう思えるのもトレードオフという考え方が根底にあるからでしょう。

地方に移住してのびのび子育て、おいしい食材も新鮮なものがリーズナブルな価格で手に入る。

確かにいいところをあげればキリがないけど、不便だなと感じることもあります。

でも、トレードオフを意識しているから、自分の中で優先順位がはっきりしていて、こんなにいいことがあるんだから、この部分についてはしょうがないよね、むしろ自分でなんとかすればいいよねと割り切れるし、ないものねだりもしない。

 

そんな指針を根っこにもちながら、もう1つ出口さんに教えてもらった「人生の豊かさは、喜怒哀楽の絶対量」という考え方で心構えができていると、たいていのことは受けとめられる。

相当な怒りや哀しみからはすぐに立ち直ることは難しいけど、そういった出来事もうまく昇華させて、歳をかさねていけたらいいなあと思います。

 

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