かとう家の小ばなし

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「この仕事、消える」ということを目の当たりにして考えたこと

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ダンナです。
先日、チェーンソーの講習を受けてきました。

 

チェーンソーを使うのに別に資格が必要なわけではないんですが、仕事で使う場合、労働災害防止のため「安全衛生教育」というものを受けることになっています。

講習は2日間にわたり、学科と実技の授業があったのですが、1日目は9:00から17:00まで終日座学。この授業を受けて、いろいろ考えさせられました。

 

久しぶりにこんな授業を受けた…

この授業には、けっこうまいりました。

内容が難しかったとか、時間が長すぎて疲れたとかそういうことではありません。
まいったのは「授業の進め方」です。

 

授業はテキストを中心に進められました。

時折、DVDの教材を見る時間はありましたが、それ以外は教科書に書かれていることを先生が読み上げていくという感じです。

質問をする時間は設けられておらず、先生が知識(教科書に書かれていること)を一方的に伝達するのみ。

 

しかも先生の話し方にはクセがあり、それが耳につくのです。

講習を受けながら、「高校時代の地理の授業の先生、こんな感じで苦手だったなー」という青臭い思い出がよみがえってきました。

 教室に漂う気だるい雰囲気を感じながら考えたのは、「そうか、こういう仕事をする人が世の中から消えていくんだ」ということでした。

 

「知識伝達型の先生」は世の中から消えていく

ここ数年、コンピューターの技術の発達とともに、従来人間が担ってきた仕事の約半分は10~20年後にはロボットに奪われるだろう、という話がよく聞かれるようになりました。

 

この流れの中で、テキストに書かれている情報を伝えるだけ、という仕事は間違いなく人から機械へとバトンタッチしていくでしょう。

 

近頃は映像技術が発達し、web上で効率的に必要なことが無料や低価格で学べる時代です。

今回の講習のように、決められた内容を学ぶ場合、よく工夫された映像教材を使用した方が、先生によるアナログな授業よりも教育効果は高いと思います。(実際、今回の講習でも、テキストよりもDVDの方が「なるほど」と思った場面は多かったです…)

 

林業は全ての業種の中でもっとも死傷者率が高く、その中でもチェーンソーによる伐採作業で事故が1番起こっています。

 

今回の講習は、そうした事故を無くすのが目的のもの。

そういう意味でも、講習のやり方をもっと変えていってほしいと思いました。

 

未来の先生の役割とは?

今回の講師の方は、おそらく講師業を生業としている人ではなかったと思いますが、
教えることを生業としている学校の先生などの仕事も、これからどんどん変わっていくと思います。

 

なんとなく、知識伝達の部分は機械に任せて、学んだことを生活の中で役立てる方法を子供たちと一緒に考えたり、子供たち同士のコミュニケーションのケアをしたりといったファシリテーター、カウンセラー的な役割が中心になってきそう(希望的観測)ですが、どうでしょう?

 

本の学校の先生は公務や部活動の指導などで忙殺されている、ということも聞くので、「仕事を機械に奪われる」とネガティブにとらえるのではなく、前向きに「これからの先生の役割は何か」ということを考えてもらいたいなーと思います。