これからは、楽しく身銭を切っていくことが大切だと思う
衆院選が行われることになり、幼児教育の無償化が注目されていますが、みなさんどんな考えをお持ちでしょうか?
私は、何かを学ぶときには基本的に、お金を払うべきだという意見をもっています。
( 幼児教育の無償化については、こちらに完全同意。幼児教育「無償化」よりも必要なもの(駒崎弘樹) - 個人 - Yahoo!ニュース)
その理由は、身銭をきらないと自分ごとにならないからです。
例えば、会費が5,000円の勉強会とただの勉強会があったら、どちらの方が集中して学ぼうとするでしょうか?そして、どちらの方がより本気の人が集まるでしょうか?
おそらく5,000円の勉強会だと思います。
自分で身銭を切って、自分ごとにならないと、次につなげようという強いインセンティブが働きにくい。
また、自分たちのお金で運営することは、主催者側にとってもメリットがあります。参加費を設定して、参加者集めに奔走しなければなりませんが、その動きこそが地域づくりにもつながるからです。
※参考: 講師には、10万円くらい謝礼を払おうよ : 井上貴至の「地域づくりは楽しい」
自身の経験を振り返ってみても、以前、kindleUnlimitedという月額980円で読み放題というAmazonのサービスに入っていましたが、辞めました。登録された雑誌と書籍が読み放題だったのですが、特に書籍に関しては、無料だからいつか読めばいいやと思ったり、この本から何かを学びとろうという集中力が落ちてしまったからです。
自分にとっては、本当に読みたい書籍はお金を払って買おう。
そう思って退会し、雑誌は流し読みでもいいから別の読み放題サービス(楽天マガジン)に切り替えました。
また、最近オンラインの勉強会に参加しているのですが、受講費用も安くはないため、かなり本気度の高い人が集まっていて、熱量がすごいです。
タダで何かの機会を提供すると、「お金を払ってでも学びたい人」と「タダだから来ました」という人が一緒に学ぶことになる。どちらがより良い機会を提供できるかは明らかでしょう。
補助金からスタートする事業が、当事者を育てにくい構造とも、似ているのかもしれません。
もちろん、教育格差を解消し、誰でも望む教育を受けられる機会の均等化は必要です。そのための手段が無償化することだけではないはず。無償化にすることでサービス利用希望者が急増し、本当に必要な人にサービスを届けられなくなったら本末転倒です。
奨学金の無利子化や、ある程度の条件をクリアすれば返済免除など、身銭を切ることをサポートする方法も、もっと検討するべきだと思うんです。
おわりに
というわけで、なんでもタダがいいわけではないヨ!ってことが言いたかったんです。
そしてお金が価値の交換を目的に存在しているならば、本当にタダのものって無くて、どこかのだれかがお金を出しているわけです。(無料の講座には補助金や税金が使われているように。)
サービスを受ける側としても、提供する側としても本来の目標や目的を考えて、「身銭を切る」とい感覚を忘れずに取り組んでいきたいと改めて思いました。
そして何より、お金を払ってでも参加したいと思ってもらう価値をつくり続けていくのって、本当に難しいなあ(泣)とこれからのことに想いを馳せる今日この頃です。
でも、地方で自分たちの仕事をつくって生きていくためには、向き合っていかねばならないテーマだなと。
がんばりまーす。