「お金がすべて」の社会のその先
ここ最近、「評価経済」という言葉を耳にする機会が増え、改めて「お金」について考えています。
そんな中、最近発売された下記の本を読みました。
「評価経済」とは、周囲からの評価や、周囲への影響力などが高いことが価値につながる経済圏のことを言います。
例えば、お金を持っているよりも、twitterのフォロワーが多い方が価値があるという考え方など。
そういった「信用力」が、お金にとって代わる新しい貨幣として注目されています。
あなたはどう稼ぐのか?
ここ数ヶ月、VALUやpolcaなどのwebサービスがスタートし、個人でお金を集めやすくなってきました。
こちらの記事にもあるのですが、3万円を稼ぐのにもいろんな稼ぎ方ができる時代になってきたんです。
あなたは3万円をどう稼ぎますか | KAZUMA IEIRI
正職員やパート・アルバイトとしてその金額を稼いでもいいし、300円を100人に支援してもらってもいい。
以前、クラウドファンディングでお金を集めるのは、覚悟が足りないから好きじゃないという趣旨の発言を聞いたことがあります。私自身、どちらがいい悪いとか分からないし、そういう考え方もあるなあと思いつつ、ずっと気になっていました。
でも、この本の下記の部分で、そのひっかかりがとれました。
本来は単純な話で、そこに出す価値を見出す人は出すし、見出さない人は出さない。価値観が多様化したことで人がお金を使うときの「向き先」も多様化しているからだ。
そもそも、「それくらいなんとかしろ」と思うより、「それくらいだったらみんなで」という発想の方が楽しいし、優しい。
共感する人はするし、そうじゃない人もいる。
いいか悪いかは誰かが決めることじゃなくて、市場に委ねればいい。
一番大事なのは、プロジェクトが成功して、自分がやりたかったことに踏み切れる人の数を増やすことなんだよなあと腑に落ちたのでした。
あなたはどう生きるのか?
また稼ぎ方が多様化する中で、どう稼ぐかということは、どう生きるかということを問われているのと同じだと考えています。
これまでは一般的に、大学に行って大企業に就職することが是だと考えられてきました。
でも、大企業でさえどうなるかわからない今、たくさんの金額を稼げることと同じくらい、何かあってもフォローしてくれる人がたくさんいることが大切になってきています。
同じ3万円でも、300円支援してくれる人が100人いる方が心強い。
震災の時、多くの人がお金を持っていても使えない、必要なものが手に入らない状況を経験したことから、この流れはますます加速していくと思います。
これまで、学校では一人前に稼いでいくためのスキルを習ってきたけれど、どう生きるのかは問われてきませんでした。
また、他者からの評価・信用を得ることが価値に繋がる動きが加速する一方で、常にいい人でいなきゃいけないという同調圧力が働くことも指摘されています。
子どもたちは今後こういった流れがスタンダードになる時代を生き抜いていくのかー。
そんな中で、親としてできることは何だろう?と地方のすみっこで考えていきたいと思います。