かとう家の小ばなし

愛媛県西予市に移住し、地域おこし協力隊として働く旦那とその家族の日常を、嫁ときどき旦那の目線で綴ります。

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お金で買えないものが増えていく時代に、豊かになるということについて。

 

9月に室戸で開催された”室戸まるごとBBQ”で出会った、ジオカフェの店長をしている郁ちゃん。

 

彼女が運営に携わっているFBページ、室戸の岬の物語で黒糖をつくる素敵なご夫婦の話が紹介されていました。

 

全部で10話のショートストーリー。

ご夫婦で黒糖をつくられている様子にどんどん引き込まれていきました。

 

まず新鮮だったのは、室戸で黒糖がつくられているということ。

黒糖といえば、沖縄・奄美などの年中暖かい地域特有の食べもの・調味料というイメージが強かったので、室戸でつくっている人がいる!というのは驚きでした。

 

そして、圧倒的な手間をかけてつくられている様子。

絞り汁一滴、砂糖一欠片、無駄にしない丁寧な営み。

朝5時から、夜の22時まで竹竿で釜をかき混ぜる姿。

 

さらに奥さんは、あっけらかんと笑って話します。

「テッちゃんが製糖が好きやきね。私は製糖をしてるテッちゃんが好きやきね!」

2人しかできない黒糖。そして黒糖づくり。

 

私はどうしても食べたくなってしまい、郁ちゃんにお願いして送ってもらえることになりました。年に1度のこの時期にしか販売されないらしく、通年の入手は難しいらしいのです。

 

そんなご夫婦の黒糖を頂けることに、とてもありがたい気持ちになりました。

お2人ももう70代。いつかはその味を食べたくても食べられなくなる日がやってくる。

いくらお金があっても、買えない。そもそもの商品がなくなってしまう日が。

時代的にも、これからそんな機会が増えていくのかと思うとやっぱり寂しい。

 

伝統だとか、収益にならないだとか、大変だとか、後継者を育てるだとか、周りが言うそんなことは、2人にとってきっと重要じゃない。
大事なのは、2人で毎年12月にこの作業をすること、そのものなのだと思う。

 

とても心に残った文章。

商品を購入するという行為の先に、こんなに素敵な光景が広がっている。

それはとっても贅沢なこと・豊かなことじゃないだろうか。

 

私たちにできることは、なんだろう。

少なくとも私は選んでいきたいし、意志のあるお金の使い方をしていきたいと思う。

 

黒糖の物語は、本当に豊かになるってどういうことなのかを、改めて考える機会をくれました。つくり手の紡ぐ時間の豊かさ、おいしいものを頂けるという豊かさ、つくられる過程に想いをはせる豊かさ。そんなストーリーがつまったものが減っていく世の中は寂しくてつまらない。

 

全部の食べものをそんな食材にお世話になるのはなかなか難しいけど、日々の生活を豊かにしてくれるものを大切に暮らしていきたいと思います。

 

 

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